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カテゴリー「川口利」の記事一覧
英国で、糖尿病の診断に用いられるHbA1c値と死亡率や認知機能などとの関連を調べたところ、自己申告による糖尿病歴はないもののHbA1c値が糖尿病診断基準となる7%以上の場合、かなり有意に認知症リスクが高まることが分かりました。論文全体から、HbA1c値と死亡率・認知症に関連する部分をお伝えします。
An investigation of the population impact of variation in HbA1c levels in older people in England and Wales: From a population based multi-centre longitudinal study
Lu Gao1*, Fiona E Matthews1, Lincoln A Sargeant2, Carol Brayne2 and MRC CFAS3
BMC Public Health 2008, 8:54 doi:10.1186/1471-2458-8-54
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
前回と同じカナダの研究から、少し後で発表された論文をご紹介いたします。アルツハイマー病の危険因子を幅広く調査したところ、加齢・教育水準の低さ・アポリポ蛋白E4対立遺伝子保有がリスクを上げること、関節炎・非ステロイド系抗炎症薬使用・ワイン摂取・コーヒー摂取・定期的な身体活動がリスクを下げる可能性のあることが分かりました。
Risk Factors for Alzheimer's Disease: A Prospective Analysis from the Canadian Study of Health and Aging
Joan Lindsay, Danielle Laurin, René Verreault, Réjean Hébert, Barbara Helliwell, Gerry B. Hill, and Ian McDowell
Am. J. Epidemiol. (2002) 156 (5): 445-453. doi: 10.1093/aje/kwf074
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
カナダでの研究で、高齢者における身体活動と認知機能との関連を調査したところ、定期的に高レベルの身体活動を行うことが、認知機能低下リスクを下げる可能性のあることが分かり、この効果は特に女性において顕著に見られました。
Physical Activity and Risk of Cognitive Impairment and Dementia in Elderly Persons FREE
Danielle Laurin, MSc; René Verreault, MD, PhD; Joan Lindsay, PhD; Kathleen MacPherson, MD; Kenneth Rockwood, MD
Arch Neurol. 2001;58(3):498-504. doi:10.1001/archneur.58.3.498.
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
MRI画像を用いて、加齢によってどのように脳が変化するのかと有酸素運動の効果を調べたところ、加齢によって最も重大な影響を受ける領域は、有酸素運動の効果も最も大きいことが分かりました。
Aerobic Fitness Reduces Brain Tissue Loss in Aging Humans
Stanley J. Colcombe, Kirk I. Erickson, Naftali Raz, Andrew G. Webb, Neal J. Cohen, Edward McAuley, and Arthur F. Kramer
J Gerontol A Biol Sci Med Sci (2003) 58(2): M176-M180 doi:10.1093/gerona/58.2.M176
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
米国での調査で、ビタミンE・ビタミンC・βカロテンの摂取量とアルツハイマー病発症リスクとの関連を調べたところ、食事からのビタミンE摂取量が多いことはアルツハイマー病リスクを下げるとの結果が出ました。前回と同じような研究ですが、結果は少し異なるようです。
Dietary Intake of Antioxidant Nutrients and the Risk of Incident Alzheimer Disease in a Biracial Community Study
Martha Clare Morris, ScD; Denis A. Evans, MD; Julia L. Bienias, ScD; Christine C. Tangney, PhD; David A. Bennett, MD; Neelum Aggarwal, MD; Robert S. Wilson, PhD; Paul A. Scherr, PhD, ScD
JAMA. 2002;287(24):3230-3237. doi:10.1001/jama.287.24.3230.
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
オランダのRotterdam Studyにおいて、抗酸化物質であるβカロテン・フラボノイド・ビタミンC・ビタミンEの食事からの摂取量とアルツハイマー病リスクとの関連を調査したところ、ビタミンCおよびビタミンEの摂取量が高いことは、アルツハイマー病リスクを低下させる可能性のあることが分かりました。
Dietary Intake of Antioxidants and Risk of Alzheimer Disease
Marianne J. Engelhart, MD, MSc; Mirjam I. Geerlings, PhD; Annemieke Ruitenberg, MD, PhD; John C. van Swieten, MD, PhD; Albert Hofman, MD, PhD; Jacqueline C. M. Witteman, PhD; Monique M. B. Breteler, MD, PhD
JAMA. 2002;287(24):3223-3229. doi:10.1001/jama.287.24.3223.
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
隠れ脳梗塞の存在がその後の認知機能にどのような影響を与えるのか調査したところ、ベースライン時に隠れ脳梗塞があったかどうかにかかわらず、新たに隠れ脳梗塞が見つかった場合には、有意に認知機能が低下することが分かりました。
Silent Brain Infarcts and the Risk of Dementia and Cognitive Decline
Sarah E. Vermeer, M.D., Ph.D., Niels D. Prins, M.D., Tom den Heijer, M.D., Albert Hofman, M.D., Ph.D., Peter J. Koudstaal, M.D., Ph.D., and Monique M.B. Breteler, M.D., Ph.D.
N Engl J Med 2003; 348:1215-1222March 27, 2003DOI: 10.1056/NEJMoa022066
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
これまでに研究されてきた、運動と認知機能に関する結果の総評的論文です。ヒトにおいては、有酸素運動が認知機能低下予防に効果的らしいことが分かってきています。
Fitness, aging and neurocognitive function
Arthur F. Kramer ∗, Stanley J. Colcombe, Edward McAuley,
Paige E. Scalf, Kirk I. Erickson
Neurobiology of Aging 26S (2005) S124-S127
Received 21 August 2005; accepted 5 September 2005
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
英国の研究グループが、高齢者に対する降圧剤治療がその後の認知機能に影響を与ええるかどうかを、利尿剤治療群・β受容体遮断薬治療群・プラセボ群に分けて調査したところ、高血圧治療は認知機能にプラスにもマイナスにもならないという結果が出ました。
Is the cognitive function of older patients affected by antihypertensive treatment? Results from 54 months of the Medical Research Council's trial of hypertension in older adults.
M. J. Prince, A. S. Bird, R. A. Blizard, and A. H. Mann
BMJ. 1996 March 30; 312(7034): 801-805.
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
脳卒中歴や一過性虚血発作(TIA)歴のある人を対象とした無作為抽出二重盲検プラセボ対照試験において、開始時に認知機能低下が見られない人では、ACE阻害剤と利尿剤による治療が認知症予防に結び付くことが分かりました。
Effects of Blood Pressure Lowering With Perindopril and Indapamide Therapy on Dementia and Cognitive Decline in Patients With Cerebrovascular Disease Tzourio C, Anderson C, Chapman N, Woodward M, Neal B, MacMahon S, Chalmers J; PROGRESS Collaborative Group. Arch Intern Med. 2003;163(9):1069-1075. doi:10.1001/archinte.163.9.1069.
川口利の論文抄訳
発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。
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