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免疫 きほんのき1

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

61-1-1.JPG「免疫力をアップさせる食べ物」「1日10分のエクササイズで免疫を活性化」――このところ「免疫」に注目した健康情報をよく目にしませんか。でも免疫って一体何でしょう。そんなギモンに3回シリーズでお答えしていきます。
監修/小林一彦 JR東京総合病院血液・腫瘍内科主任医長

 最初に、皆さんにあらかじめお断りしておかねばならないことがあります。これからご説明しようとしている「免疫」とは、そもそも人知を超えたところにあるものだ、ということです。つまり、何億年何万年という生命の歴史の中で、ヒトが登場するずっと前から生命体に備わってきた数々の現象のうち、現代に生きる私たちが、ある種のものを総称して「免疫」と呼んでいるに過ぎません。
 その「ある種の現象」とは、『自己と非自己を見分け、非自己を排除する』働き、と表現できます。それが結果として疫病を免れるのに役立っているので、「免疫」としたわけです。
 しかしながら、今もって「なぜ」「どうやって」の説明ができないことのほうが多く、まして全体像がどうなっているのかは誰も知らない、というのが本当のところです。それでも我々の科学がこれまでに精一杯明らかにしてきたところでの理解を、これから皆さんと共有したいと思っています。

自己とは

 さて、さらっと流してしまいましたが、『自己と非自己を見分け、非自己を排除する』なんて、よくよく考えるとややこしそうな話ですよね。『自己』って何でしょう? どのように『見分け』ているんでしょう? どのように『排除』しているんでしょう?
 1回目の今回は、『自己』に着目します。
61-1.1.JPG
 図をごらんください。私たちの体を模式的に示しました。外側の円が外界との境界となっている皮膚、内側の円は消化管や気管などの粘膜です。竹輪をイメージしていただくと分かりやすいのですが、消化管や気管は外界から取り入れた食物や空気が通るだけで、細胞は詰まっていません。細胞が存在するのは、あくまでも竹輪の身の部分だけです。
 この、皮膚と粘膜に囲まれた領域にある、同一の受精卵から分かれた多数の細胞群、これを『自己』と定義することができます。

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