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ジェネリック使用増より、処方量減が大切では?

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協会けんぽでジェネリック医薬品の使用割合が増えてきたという記事があった。

「2017年9月の後発品割合71.2%、上昇傾向だが「80%以上」に向けて強力な対策必要―協会けんぽ」

医療費抑制のためにジェネリックの使用を国は強力に推し進め、政府は2017年に使用割合を数量ベースで70%以上、2020年には80%以上、という目標を掲げている。このため、私たちもジェネリック使用に関するチラシなどを調剤薬局以外でもよく見かけるようになっていると思う。

しかし、ジェネリック使用の前に、もっとできることがあるのではと思う。


ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵

先週、終末期医療に関する市民向け公開講座の記事を書いたが、在宅医の佐々木淳氏の発表の中で会場をざわつかせる内容があった。

公開講座の記事はこちら
生存期間延ばすのでなく、生活の質の追求を-下河原忠道氏が阪大で講演
高齢者は病気より衰弱の予防、栄養ケアを-医療法人悠翔会理事長・佐々木淳氏①
医者を選ぶより、友達を作ろう-医療法人悠翔会理事長・佐々木淳氏②

アンドロイドが高齢者のコミュニケーションを促進―ATR石黒浩特別研究所、住岡英信氏

薬剤の多剤併用に関する内容で、3人の医師から25種類もの薬を処方されていた高齢者の例が紹介されたのだ。全く同じ薬、似た薬効の薬が重複して処方されていた。佐々木氏によると、本人は認知症のために薬をほとんど飲んでおらず、時々家族が処方通りに服用させると、途端に本人の調子が悪くなっていたという。佐々木氏がかかりつけ医になってから5種類までに減らし、現在本人の調子は良好だという。

また多量の薬剤服用による認知症「薬剤性認知症」も増えているとして、認知症終末期と言われていた要介護5の高齢者に処方されていた6種類の薬を1種類に減らし、要支援1にまで回復した例も紹介した。

さらに転倒リスクに薬剤が関与するものもあると説明し、「薬が5種類を超えると転倒リスクは急激に増える」と語っていた。

こういう話を聞くと、ジェネリック使用を増やすとかなんとか言うより、まず処方そのものを減らすことが必要じゃないかと強く思う。

多剤併用についてはぜひこちら(参考:「医者の出す薬は効くのか? 多剤併用の害悪」ロハス・メディカル2015年5月号)をご覧いただきたい。

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