全国の基幹的医療機関に配置されている『ロハス・メディカル』の発行元が、
その経験と人的ネットワークを生かし、科学的根拠のある健康情報を厳選してお届けするサイトです。
情報は大きく8つのカテゴリーに分類され、右上のカテゴリーボタンから、それぞれのページへ移動できます。

カテゴリー「予防:生活習慣」の記事一覧

楽しく健やかに生きるため、病気のリスクを下げるための、衣食住の知恵をご紹介していきます。

 今回も、高脂肪・高ショ糖食が脳に与える影響についての話です。前回から"おあずけ"となっていた、高脂肪・高ショ糖食のせいで私たちの脳や体でどんなことが起きて、どう具体的に問題が起きてくるのか、という一番気になる部分に踏み込みます。

※今回は担当の堀米がインフルエンザにかかったために更新が遅れました。お詫び申し上げます。

大西睦子の健康論文ピックアップ26

大西睦子 ハーバード大学リサーチフェロー。医学博士。東京女子医科大学卒業。国立がんセンター、東京大学を経て2007年4月からボストンにて研究に従事。

ハーバード大学リサーチフェローの大西睦子医師に、食やダイエットなど身近な健康をテーマにした最新学術論文を分かりやすく解説してもらいます。論文翻訳のサポートとリード部の執筆は、ロハス・メディカル専任編集委員の堀米香奈子が担当します。

睡眠のリテラシー25

高橋正也 独立行政法人労働安全衛生研究所作業条件適応研究グループ上席研究員

 眠りの悩みといえば、寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、起きたい時刻より早くに目が覚めてしまう、ことが挙げられます。他に、ぐっすり眠った感じがない、朝起きた時に疲れている、などもあります。いずれもつらい症状で、薬を使う治療や薬によらない治療(認知行動療法など)が行われています。

 前回と同じホノルル・アジア加齢研究において、中年期での血圧構成4要素(収縮期血圧・拡張期血圧・脈圧・平均動脈圧)と晩年期での認知症リスクを調べたところ、最大の予測因子は収縮期血圧であり、脈圧は収縮期血圧以上にリスク情報を提供することはないとの結論が出ました。

Midlife Pulse Pressure and Incidence of Dementia
The Honolulu-Asia Aging Study
Michael H. Freitag, MD, MPH; Rita Peila, PhD, MS; Kamal Masaki, MD; Helen Petrovitch, MD; G. Webster Ross, MD; Lon R. White, MD, MPH; Lenore J. Launer, PhD, MSc
Stroke. 2006; 37: 33-37 Published online before print December 8, 2005, doi: 10.1161/01.STR.0000196941.58869.2d

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

 前回と同じカナダの研究から、少し後で発表された論文をご紹介いたします。アルツハイマー病の危険因子を幅広く調査したところ、加齢・教育水準の低さ・アポリポ蛋白E4対立遺伝子保有がリスクを上げること、関節炎・非ステロイド系抗炎症薬使用・ワイン摂取・コーヒー摂取・定期的な身体活動がリスクを下げる可能性のあることが分かりました。

Risk Factors for Alzheimer's Disease: A Prospective Analysis from the Canadian Study of Health and Aging
Joan Lindsay, Danielle Laurin, René Verreault, Réjean Hébert, Barbara Helliwell, Gerry B. Hill, and Ian McDowell
Am. J. Epidemiol. (2002) 156 (5): 445-453. doi: 10.1093/aje/kwf074

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

高脂肪・高ショ糖食と認知障害

 脂肪は砂糖の摂り過ぎは肥満に直結するものですが、「私は太らない体質だからたくさん摂っても大丈夫」という人もいらっしゃるかもしれません。でも、コトはそう単純ではないのです。太りにくい人でも、脂肪と砂糖の摂り過ぎは"脳"に悪影響と聞いたらどうでしょう・・・。

大西睦子の健康論文ピックアップ25

大西睦子 ハーバード大学リサーチフェロー。医学博士。東京女子医科大学卒業。国立がんセンター、東京大学を経て2007年4月からボストンにて研究に従事。

ハーバード大学リサーチフェローの大西睦子医師に、食やダイエットなど身近な健康をテーマにした最新学術論文を分かりやすく解説してもらいます。論文翻訳のサポートとリード部の執筆は、ロハス・メディカル専任編集委員の堀米香奈子が担当します。

 カナダでの研究で、高齢者における身体活動と認知機能との関連を調査したところ、定期的に高レベルの身体活動を行うことが、認知機能低下リスクを下げる可能性のあることが分かり、この効果は特に女性において顕著に見られました。

Physical Activity and Risk of Cognitive Impairment and Dementia in Elderly Persons FREE
Danielle Laurin, MSc; René Verreault, MD, PhD; Joan Lindsay, PhD; Kathleen MacPherson, MD; Kenneth Rockwood, MD
Arch Neurol. 2001;58(3):498-504. doi:10.1001/archneur.58.3.498
.

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

 MRI画像を用いて、加齢によってどのように脳が変化するのかと有酸素運動の効果を調べたところ、加齢によって最も重大な影響を受ける領域は、有酸素運動の効果も最も大きいことが分かりました。

Aerobic Fitness Reduces Brain Tissue Loss in Aging Humans
Stanley J. Colcombe, Kirk I. Erickson, Naftali Raz, Andrew G. Webb, Neal J. Cohen, Edward McAuley, and Arthur F. Kramer
J Gerontol A Biol Sci Med Sci (2003) 58(2): M176-M180 doi:10.1093/gerona/58.2.M176

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

 米国での調査で、ビタミンE・ビタミンC・βカロテンの摂取量とアルツハイマー病発症リスクとの関連を調べたところ、食事からのビタミンE摂取量が多いことはアルツハイマー病リスクを下げるとの結果が出ました。前回と同じような研究ですが、結果は少し異なるようです。

Dietary Intake of Antioxidant Nutrients and the Risk of Incident Alzheimer Disease in a Biracial Community Study
Martha Clare Morris, ScD; Denis A. Evans, MD; Julia L. Bienias, ScD; Christine C. Tangney, PhD; David A. Bennett, MD; Neelum Aggarwal, MD; Robert S. Wilson, PhD; Paul A. Scherr, PhD, ScD
JAMA. 2002;287(24):3230-3237. doi:10.1001/jama.287.24.3230.

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

抗酸化ビタミンと認知症

 オランダのRotterdam Studyにおいて、抗酸化物質であるβカロテン・フラボノイド・ビタミンC・ビタミンEの食事からの摂取量とアルツハイマー病リスクとの関連を調査したところ、ビタミンCおよびビタミンEの摂取量が高いことは、アルツハイマー病リスクを低下させる可能性のあることが分かりました。


Dietary Intake of Antioxidants and Risk of Alzheimer Disease
Marianne J. Engelhart, MD, MSc; Mirjam I. Geerlings, PhD; Annemieke Ruitenberg, MD, PhD; John C. van Swieten, MD, PhD; Albert Hofman, MD, PhD; Jacqueline C. M. Witteman, PhD; Monique M. B. Breteler, MD, PhD
JAMA. 2002;287(24):3223-3229. doi:10.1001/jama.287.24.3223.

川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

ダイエット甘味料は肥満の原因になる?という話を以前紹介しましたが、さらに驚く研究成果が報告されたそうです。よかれと思ってあえて摂っているダイエット甘味料が、体にとって逆効果であるばかりか、心まで蝕む可能性があるというのです......。

大西睦子の健康論文ピックアップ24

大西睦子 ハーバード大学リサーチフェロー。医学博士。東京女子医科大学卒業。国立がんセンター、東京大学を経て2007年4月からボストンにて研究に従事。

ハーバード大学リサーチフェローの大西睦子医師に、食やダイエットなど身近な健康をテーマにした最新学術論文を分かりやすく解説してもらいます。論文翻訳のサポートとリード部の執筆は、ロハス・メディカル専任編集委員の堀米香奈子が担当します。

<前の10件  9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19  
  • 患者と医療従事者の自律をサポートする医療と健康の院内情報誌 ロハス・メディカル
月別アーカイブ
サイト内検索