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DHAサプリメントはアルツハイマー病に対する効果見られず

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 米国で、Alzheimer's Disease Cooperative Study(アルツハイマー病共同研究)のサイト51カ所から、軽度および中等度のアルツハイマー病患者を募集し、ドコサヘキサエン酸(DHA)栄養補助食品に対する無作為二重盲検プラセボ対照試験を実施したところ、DHA栄養補助食品が認知および機能低下を遅らせるという仮説を証明することはできませんでした。


Docosahexaenoic Acid Supplementation and Cognitive Decline in Alzheimer Disease
A Randomized Trial
Joseph F. Quinn, MD; Rema Raman, PhD; Ronald G. Thomas, PhD; Karin Yurko-Mauro, PhD; Edward B. Nelson, MD; Christopher Van Dyck, MD; James E. Galvin, MD; Jennifer Emond, MS; Clifford R. Jack, MD; Michael Weiner, MD; Lynne Shinto, ND; Paul S. Aisen, MD
JAMA. 2010;304(17):1903-1911. doi:10.1001/jama.2010.1510
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川口利の論文抄訳

発行人の実兄。上智大学文学部卒。千葉県立高校の英語教師在任中に半年間の英国留学を経験。早期退職後に青年海外協力隊員となって、ホンジュラスで勤務、同じく調整員としてパナマで勤務。

 ドコサヘキサエン酸(DHA)は、脳において最も豊富な長鎖多価不飽和脂肪酸である。疫学研究は、DHAの摂取がアルツハイマー病発生率低下と関連あることを示唆している。動物研究は、DHAの経口摂取がアルツハイマー病様の脳の病状を減少させることを証明している。

 本研究の目的は、DHAでの栄養補助が、アルツハイマー病者の認知および機能低下を遅らせるかどうかを測定することである。ミニメンタルステート検査14~26点の軽度から中等度のアルツハイマー病者において、DHA栄養補助食品の無作為二重盲検プラセボ対照試験が、Alzheimer's Disease Cooperative Study(アルツハイマー病共同研究)の51の米国臨床研究サイトにおいて、2007年11月から2009年5月に実施された。対象者は、2g/日の服用量での藻類DHA摂取に60%、または同一形状のプラセボ摂取に40%、無作為割り付けされ、18カ月間治療を受けた。

 Alzheimer's Disease Assessment Scaleの認知機能下位尺度(ADAS‐cog)得点、およびClinical Dementia Rating(CDR=臨床的認知症尺度)の総合点における変化を主要アウトカムとした。102人の下位集団に関しては、MRIによって脳萎縮割合も測定された。

 合計402人が無作為割り付けされ、DHA群171人、プラセボ群124人、合計295人が研究薬を服用し試験を完了した。DHAでの栄養補助は、ADAS‐cog得点での変化割合に対する有益効果はなく、DHA群では18カ月で平均7.98ポイント(信頼区間95% 6.51~9.45ポイント)増加したのに対して、プラセボ群では平均8.27ポイント(信頼区間95% 6.72~9.82ポイント)増加し、線形変量効果モデルにおけるP=0.41であった。CDR総合点に関しては、DHA群が18カ月間で2.87ポイント(信頼区間95% 2.44~3.30ポイント)増加したのに対し、プラセボ群は2.93ポイント(信頼区間95% 2.44~3.42ポイント)増加し、線形変量効果モデルにおけるP=0.68であった。DHA群53人、プラセボ群49人の下位集団において、脳萎縮割合は、DHA治療による影響を受けることはなかった。DHA群は、18カ月間で脳容積が24.7cm³(信頼区間95% 21.4~28.0cm³)減少し、年あたりの減少率は1.32%(信頼区間95% 1.14~1.50%)であったのに対し、プラセボ群は、18カ月間で脳容積が24.0cm³(信頼区間95% 20.0~28.0cm³)減少し、年あたりの減少率は1.29%(信頼区間95% 1.07~1.51%)となり、P=0.79であった。

 結論としては、プラセボ群との比較において、DHAでの栄養補助は、軽度から中等度のアルツハイマー病患者において、認知および機能低下の割合を遅らせることとはならなかった。


●方法

(1)対象者
 本無作為二重盲検プラセボ対照試験は、アルツハイマー病に関する臨床試験実施のために全米加齢研究所が出資している、大学医療センターおよび私立のアルツハイマー病クリニックの共同体であるAlzheimer's Disease Cooperative Study(ADCS)によって実施された。本研究試験には、米国の51のセンターが参加した。

 各クリニックから募集されたアルツハイマー病の可能性大の者は、以下の条件によって適格とされた。
1 ミニメンタルステート検査得点が14~26点である。
2 健康状態が安定している。
3 7項目からなる簡易食物摂取頻度調査票による評価で、平均200mg/日を超えるDHAを摂取していない。
4 DHAまたはオメガ3脂肪酸の補助食品を摂取していない。

 中枢性抗コリン作用を有する薬剤または鎮静剤を服用している、アルツハイマー病に対する研究的治療を受けている場合には除外された。3カ月以上の安定的なコリンエステラーゼ阻害剤またはメマンチンの使用は認められた。

 無作為化は、DHA群3ブロック、プラセボ群2ブロックの5ブロックからなるブロックデザインを用い、一元的双方向音声応答システムによって実施された。治療群への不釣り合いな登録は、応募者拡大を狙ってのものであった。治療期間は18カ月間で、ビジット(訪問)は3カ月ごとに設定され、各ビジットにおいて有害事象評価と服薬固着性(アドヒアランス)評価のための薬剤残数調査が行われた。

(2)研究薬、割り付け、マスキング
 研究薬は、カプセルで処方される藻類DHAで、服用量は1日あたり1gを2回、1日総量2gであった。藻類DHAは、重量ではDHAの45~55%を含んでおり、エイコサペンタエン酸は含んでいない。服用量は、1日に約2gまでの用量依存法において血漿値が増加し、それより多く服用しても血漿DHAの増加は見られないというエビデンスに基づいた。コーン油または大豆油で作られたプラセボカプセルは、外見は全く同じであった。遮蔽の妥当性は、介護者・研究コーディネーター・各センターの医師によって回答された質問票により評価された。

(3)評価項目
 二つの同等主要評価項目(2 co-primary outcome measures)は、18カ月間にわたるAlzheimer's Disease Assessment Scale認知機能下位尺度(ADAS‐cog)得点、およびClinical Dementia Rating(CDR=臨床的認知症尺度)の総合点における変化割合とした。ADAS‐cogは、記憶・注意力・言語機能・見当識・行為を評価する70満点で、得点が高いほど障害が大きいことを示す。CDR総合点は、記憶・見当識・判断力と問題解決・社会適応・家庭状況と趣味や関心・介護状況を評価する総合的尺度である。

 副次的評価項目として、ミニメンタルステート検査、ADCSの日常生活動作(ADCS-ADL)尺度、Neuropsychiatric Inventory(神経精神症状評価)、Quality of Life Alzheimer's Disease (QOL-AD)Scaleの得点変化を含めた。すべての評価項目は、ベースライン時と18カ月時でのミニメンタルステート検査を除いては、ベースライン時、6カ月時、12カ月時、18カ月時に入手された。

 DHA群53人とプラセボ群49人の下位集団が脳画像研究に、DHA群29人とプラセボ群15人の下位集団が脳脊髄液マーカー研究に参加した。脳のMRI撮影または脳脊髄液採取は、ベースライン時と18カ月目ビジットで実施された。下位集団は、以下のように選択された。
1 Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative(ADNI)のサイトとしても認定されている本研究試験サイトでの登録者で、ペースメーカーのようなMRIに対する禁忌のない対象者全員が、要求はされないものの、MRI下位研究に誘われた。MRI手順は、ADNIで用いられているものに従い、ベースライン時および18カ月時の脳容積を生成し、その後脳全体の委縮、海馬の委縮、脳室の拡張割合を生成した。
2 抗凝結剤のような脳脊髄液検査に対する禁忌のない対象者全員が、脳脊髄液研究に誘われた。参加者は、1晩絶食後の翌朝に、腰椎穿刺を受けた。

 血漿および脳脊髄液脂肪酸分析において、血漿リン脂質脂肪酸値が、確立されている方法を用いて測定され、脳脊髄液分析に対してはそれを変化させた。脂肪酸プロファイルは、脂肪酸の総マイクログラムに対するパーセントとして表された(重量百分率)。

(4)統計分析
 統計分析の主目的は、DHAで治療を受けた群とプラセボに割り付けられた群との間で、認知および機能低下の割合が異なるかどうかを決定することであった。一次分析は、線形変量効果モデルを用い、18カ月にわたるADAS‐cog得点とCDR総合点の変化割合における群間差異を評価した。さらに、一般化推定方程式と共分散分析(ANCOVA)が、感度分析に用いられた。

 一次分析は、無作為化されたすべての対象者を含めたintent-to-treat解析で実施した。つまり、服薬に対する固着性(アドヒアランス)にかかわらず、無作為割り付けされた群でのすべての対象者が分析されたということである。すべての入手可能なADAS‐cog得点とCDR総合点評価が、服薬を中止した人に対する分析に用いられた。二次per-protocol分析は、18カ月間の研究期間を満了し、薬剤残数調査によって実施計画で処方された研究薬の少なくとも80%を摂取したすべての対象者で実施された。

 研究開始前に、ADAS‐cog得点、CDR総合点、または両方と関係あることが予測される共変数リストが作成された。含まれたのは、ベースライン時年齢・ベースライン時ミニメンタルステート検査得点・ベースライン時血漿リン脂質DHA値・アルツハイマー病期間・教育水準・APOE遺伝子型であった。群間において一定の有意性があるかどうかを共変数に関して検討した。一次分析に対しては、ベースライン時ミニメンタルステート検査得点が群間でばらついており、ADAS‐cog得点およびCDR総合点の変化割合と関連していることが分かったので、これらの同等主要評価項目の分析に共変数として含めた。共変数候補としてあらかじめ指定されてはいなかったが、性別も、群間でばらつきがあり、主要評価項目と変化割合と関連あることが分かったため、性別とミニメンタルステート検査得点両方を共変数として含めた、アドホック分析を思いついた。

 いくつかの探査分析が、研究開始前に分析計画において指定された。一つは、得点中央値で分けたベースライン時ミニメンタルステート検査得点高得点群と低得点群における、障害進行割合に対するDHAの効果分析であった。二つ目は、APOEε4対立遺伝子保有群と非保有群における、障害進行割合に対するDHA栄養補助効果の分析であった。これらの探査分析も、共変数が群間において一定の有意性を持っている場合にはモデルに含め、intent-to-treat解析とper-protocol分析の両方において、線形変量効果モデルを用いた。

●結果

(1)対象者特性
 対象者は、2007年2月~11月に募集された。臨床活動は2009年5月に完了し、データベースは同年6月にロックされた。スクリーニングを受けた555人中402人が研究基準に適合し、238人がDHA群に、164人がプラセボ群に無作為割り付けされた。DHA群とプラセボ群との間で、性別とベースライン時ミニメンタルステート検査得点のみが、P≦0.10での差異となった。18カ月の研究期間にわたり、DHA群の28%にあたる67人とプラセボ群の24%にあたる40人が研究薬服用を中止したが、有害事象による中止は少数であった。

(2)血漿および脳脊髄液脂肪酸値
 予想通り、DHA群において血漿リン脂質DHA値が上昇し、ベースライン時の3.18重量百分率から、6カ月目9.80重量百分率、12カ月目10.20重量百分率、18カ月目9.82重量百分率でP<0.001となったが、プラセボ群は、ベースライン時3.13重量百分率で18カ月目3.12重量百分率と有意な変化はなかった。ベースライン時および18カ月目の脳脊髄液採取に応じた下位集団44人(DHA群29人とプラセボ群15人)では、DHA群に、脳脊髄液DHAにおける38%という有意な上昇があり、ベースライン時2.53重量百分率が18カ月目に3.46重量百分率となりP<0.001であったのに対し、プラセボ群では、ベースライン時2.50重量百分率が18カ月目に2.17重量百分率となり、P=0.79であった。ベースライン時に脳脊髄液採取に応じたのは73人であったが、最終的に残ったのは44人となった。

(3)同等主要評価項目(2 co-primary outcome measures)
 ADAS-cog得点とCDR総合点の変化割合での一次分析の線形変量効果モデルには、ベースライン時ミニメンタルステート検査得点のみが共変数として含まれた。プラセボ群における18カ月にわたるADAS-cog得点の平均変化割合は、8.27ポイント(信頼区間95% 6.72~9.82ポイント)、DHA群では7.98ポイント(信頼区間95% 6.51~9.45ポイント)となり、P=0.41であった。18カ月にわたるCDR総合点での変化割合は、プラセボ群で2.93ポイント(信頼区間95% 2.44~3.42ポイント)、DHA群で2.87ポイント(信頼区間95% 2.44~3.30ポイント)となり、P=0.68であった。性別とベースライン時ミニメンタルステート検査得点を共変数に含めたアドホック線形変量効果分析も、DHA治療の成果を示さず、ADAS-cog得点に対してはP=0.61、CDR総合点に対しては0.69であり、アルツハイマー病共同研究日常生活動作(ADCS-ADL)尺度においてもP=0.38であった。確認のための一般化推定方程式および共分散分析は、DHA治療の成果を示さなかった。

(4)副次的評価項目
 線形変量効果分析での18カ月にわたるADCS-ADLでの低下割合は、DHA群で11.51ポイント(信頼区間95% 9.57~13.45ポイント)、プラセボ群で10.43ポイント(信頼区間95% 8.41~12.45ポイント)となり、P=0.38であった。神経精神症状評価での18カ月にわたる変化は、DHA群で2.93ポイント(信頼区間95% 0.92~4.94ポイント)、プラセボ群で5.09ポイント(信頼区間95% 2.49~7.69ポイント)となり、P=0.11であった。

 共分散分析によって、ベースライン時から18カ月目までのミニメンタルステート検査得点における変化は示されず、18カ月にわたるDHA群の変化は-3.70ポイント(信頼区間95% -4.44~-2.96ポイント)、プラセボ群では-4.04ポイント(信頼区間95% -4.85~-3.23)、P=0.88となった。

 MRI下位研究参加者は、ベースライン時に170人いたが、ベースライン時と18カ月目の両方に参加したのは、DHA群53人、プラセボ群49人の合計102人となった。共分散分析によって、18カ月間の脳容積変化の絶対量に対するDHA治療の効果エビデンスは示されず、DHA群での総脳容積減少は24.7cm³(信頼区間95% 21.4~28.0cm³)、年あたりの減少率は1.32%(信頼区間95% 1.14~1.50%)であったのに対し、プラセボ群は、脳容積が24.0cm³(信頼区間95% 20.0~28.0cm³)減少し、年あたりの減少率は1.29%(信頼区間95% 1.07~1.51%)となり、P=0.79であった。左海馬では、DHA群が141mm³(信頼区間95% 112~170mm³)に対して、プラセボ群が175mm³(信頼区間95% 134~216mm³)で、P=0.17となった。右海馬では、DHA群が176mm³(信頼区間95% 139~211mm³)に対して、プラセボ群が148mm³(信頼区間95% 115~181mm³)で、P=0.29となった。また、総脳室容積では、DHA群が9.1cm³(信頼区間95% 7.7~10.4cm³)に対して、プラセボ群が8.1cm³(信頼区間95% 6.4~9.8cm³)で、P=0.55となった。

 per-protocol分析では、同一の分析を、研究を満了し、研究薬の少なくとも80%を摂取した対象者でのみ実施した。分析結果は、intent-to-treat解析の結果と著しく異なることはなかった。

(5)有害事象
 少なくとも一つの有害事象、深刻な有害事象、入院、死亡の割合は、DHA群とプラセボ群で同様のものであった。盲検期間中において、データおよび安全性モニタリング委員会は、無作為化時点で32人いたワーファリン服用者のうちの3人が、研究薬開始後に治療量以下の国際標準比を報告したことに言及し、実施計画は、毎月の国際標準比試験を義務づけるように改訂され、試験期間中に対するワーファリン服用のすべての対象者に関してメディカルモニターに報告された。

 それ以上の研究薬関連国際標準比の不安定性は言及されなかった。開鍵後、国際標準比低下の有害事象があった3人すべてが、DHA群に入っていたことが分かった。プラセボ群に、国際標準比増加の有害事象のある例も1件あった。

 データおよび安全モニタリング委員会は、盲検期間中に血栓性事象が全体として予想より高いことにも言及しており、そのような事象については、試験期間中厳密に監視された。開鍵後、血栓性事象発生率におけるDHA群とプラセボ群での有意差はなかった。

(6)盲検分析
 研究の最終ビジットで各参加者に対する割り付けを言い当てるように求めると、研究参加者の48.5%、研究コーディネーターの50%、各サイト医師の59.2が、「分からない」と回答した。DHA群であることを正確に言い当てた割合は、研究パートナーがDHA群で22.3%、プラセボ群は26.4%でP=0.49 、研究コーディネーターがDHA群で27.1%、プラセボ群は18.4%でP=0.13となり、有意差はなかったが、サイトの医師は、DHA群の参加者は治療を受けていると言い当てる傾向が高く、DHA群で21.9%、プラセボ群は11.3%でP=0.02となった。有害事象や認められる効能など、評価理由は把握されなかった。

(7)下位集団分析
 計画された下位集団分析は、intent-to-treat解析によるものであった。ベースライン時に認知症重症度が最も軽い人はDHA栄養補助の恩恵を最も受けるだろうという仮定に基づき、ミニメンタルステート検査得点中央値21点を境界点としての、ベースライン時認知症重症度によって分けられた二つの下位集団の分析を実施したところ、ミニメンタルステート検査21点超の高得点群と21点以下の低得点群のどちらにおいても、認知症の進行割合に対するDHA治療の効果は見られなかった。CDR総合点で分けられた下位集団分析も、最も障害の軽い人におけるDHA治療効果のエビデンスを示すには至らなかった。

 統計分析計画は、APOEε4対立遺伝子保有か非保有かによる下位集団分析も必要としていた。APOEε4保有群では、いずれの評価項目に対してもDHA治療効果は存在しなかった一方で、APOEε4非保有群でDHAを摂取した対象者は、18カ月にわたるADAS-cog得点の平均変化が有意により低くなり、DHA摂取61人では6.23ポイント(信頼区間95% 4.08~8.38ポイント)であったのに対して、プラセボ摂取48人では10.11ポイント(信頼区間95% 7.12~13.10ポイント)となり、線形変量効果モデルでのP=0.03であった。この差異的DHA効果は、ミニメンタルステート検査得点に対してもはっきり表れており、DHA摂取者では-3.36(信頼区間95% -2.16~-4.56)であったのに対して、プラセボ摂取者では-5.12(信頼区間95% -3.70~-6.54)となり、P=0.03であった。しかしながら、CDR総合点、ADCS-ADL、神経精神症状評価においては、有意差は存在しなかった。APOEε4非保有者でMRI撮影を受けた下位集団、DHA群21人とプラセボ群17人においては、脳萎縮割合に対するDHA効果は見られなかった。

●考察
 本研究結果は、DHA栄養補助が、軽度および中等度のアルツハイマー病患者に対しては役立たないことを示している。

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