全国の基幹的医療機関に配置されている『ロハス・メディカル』の発行元が、
その経験と人的ネットワークを生かし、科学的根拠のある健康情報を厳選してお届けするサイトです。
情報は大きく8つのカテゴリーに分類され、右上のカテゴリーボタンから、それぞれのページへ移動できます。

オールジャパンのまやかし

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

ono3.jpg
 これがちなみに大本営発表の図です。これはどこ行っても薬の世界では出てきます。威勢が良いですね。色が暖色調というかそういうのもあるんですけど、矢印があちこちにあって、何とか計画と書いていますよね。これを見ると確かにうまくいっているなと思いますよね。私も一瞬そう思ったのですけど、これをちょっと書き方を変えてみたらどうなるかということなんです。
 冷静になるためには寒色系にする。それから幅を広げてみましょう。時間幅が短いと、人間近視眼になりますから。それから、余計な色々の模様みたいなものは取り除くと。
 それから、もう一つ大事な点は、日本で何かやります。増えました。良かった。そういう三段論法は、みなさん科学者あるいは、科学的な考え方を持っていれば、むちゃくちゃだということは分かりますよね。
 お薬飲ませました。治りました。「はい、この薬は効きます」と言ったら、「お前バカか」と言われるのは分かるでしょ? 飲まなくたって治るかもしれませんから。比較するものが要るんですよね。世の中にはね。比較するものとして、アメリカを入れてみました。
 はい、それがこの結果です。上の実線はアメリカの臨床試験、臨床研究でお薬の開発がどの位進んでいるのか。下の点線が、さっき書いたものを時間幅を広げて軸をちゃんと取って余計なものを除いて寒色系にした線なんです。
ono4.jpg
 どうですか? 見事ですよね。集中的な、この辺り(2002年から)何かやっていますけど、ものすごい効果が出ているような気がします。こういった図は皆さん見ないでしょ? 書かないのがダメなんですよね。こういう風に書いてディスカッションをする。別に私は意地悪なことばかり言っているわけではなくて、色々とこう新しいことに気づくんですね。例えば昔の日本はすごかったなと。1980年代の日本はすごかったんです。シオノギ何とかが、抗生物質とかバンバン売っていて、日本は新薬超大国だったんですよ。アメリカとかを凌ぐ勢いでどんどん新薬を出していって。そういう時期があったんですね。古い方でないとそういう記憶がないんですけど。
 それから、いわゆるTPPを受け入れた。全般の話ではなくて、医薬品のTPPの話をしています。ICHと言われるやつがあるんですけど。そういうものを受け入れた途端に、調子が悪くなっていったという話ですね。てなことも色々気づくということです。一般論としてのTPPの話をしていませんから誤解しないで下さい。危ない所に踏み込むつもりはありません。
  • 患者と医療従事者の自律をサポートする医療と健康の院内情報誌 ロハス・メディカル
月別アーカイブ
サイト内検索