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診療報酬、2%台の値下げになりそう?

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診療報酬下げ、2%台半ば 財務省案」というニュースが出た。今回はかなりの値下げになるなと思った。介護報酬もマイナスになる見通しらしい。医療・介護側からは批判が出るだろうが、毎年の医療・介護費の伸び、保険料の値上げを考えれば、個人的には悪いこととは思わない。

ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵

こうして新聞やテレビ報道にサラっと出てくる「診療報酬」だが、いざ言われると何のことかよく分からない、病院に行った時に会計でもらうレシートの複雑そうなやつのことだと思うけどよく分からない、という人は多いのではないだろうか。

この診療報酬、ロハス・メディカル創刊当初にとても分かりやすく解説してあるので、ぜひ一度読んでいただきたい。ただし、診療報酬の細かい点数は現在と異なる場合があるので、詳しいケースについては例としてご覧頂けるといいと思う。

「診療報酬、初歩の初歩。」ロハス・メディカル2005年12月号

先述のニュース記事の中にあった、

18年度予算編成では診療報酬と介護報酬の6年に1度の同時改定を迎える。財務省は介護報酬もマイナス改定を目指す。介護事業者の経営状況は一般の中小企業より良い。国民の保険料や自己負担を抑制するために報酬の引き下げを求める。

診療報酬の本体と介護報酬を巡っては業界団体や厚生労働省はプラス改定を求めており、まだ着地点は見えない。

ここが難しいところなんだろうと思う。

以前、調べ物をしていた時に気付いたが、医療機関は中小企業に比べて「倒産」がとても少ないのだ。

商工リサーチの調べでは、

2016年の医療機関の倒産は34件(内訳:病院6件、診療所16件、歯科医院12件)、負債総額は235億7100万円となった。態様別では「破産」が30件(構成比88.2%)、負債額別では5億円未満の事業者が24件(同70.6%)を占めたほか、業歴別では「20~30年未満」の事業者が最多となった

一方で中小企業を見ると

2016年(平成28年)の全国企業倒産(負債総額1,000万円以上)は8,446件、負債総額が2兆61億1,900万円だった。

と、中小企業の倒産件数は医療機関のなんと約250倍。これでも件数は近年減っているそうだ。

皆さんの近所にも、「いつ行っても空いていてガラガラ、よく潰れないなと思う」なんてクリニックがあったりしないだろうか?

そう、医療機関は医療という人命に関わるサービスを提供しているので、診療報酬という国の采配の入るシステムによって(一般企業に比べて)手厚く守られている(ただし、診療所と病院ではルールが大きく違う)。

ちなみに、老人福祉事業者(訪問介護・通所介護サービス、各種老人ホーム、高齢者向け住宅サービス(医療行為を行わないもの)などの高齢者向けサービスを主業としている事業者)の倒産件数は、

老人福祉事業者の倒産は91件、負債総額は104億9700万円となり、ともに過去最悪となった。負債額別では5億円未満が87件(同95.6%)、業歴別では5年未満が43件(同47.3%)、業態別では「訪問介護、通所介護サービス」が80件(同87.9%)を占めるなど、業歴の浅い小規模事業者が大半を占めた


こう見ていくと、中小企業に比べて守られている医療介護がマイナス改定、という見方もされるのだろうが、公的サービスであることを考えると難しい部分もある。ただ、個人的には診療所にはもう少し厳しくなってもいいんじゃないかと思っている。

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