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健康診断で健康になれるの?
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そもそも健診って何?
問題です。健康診断、略して「健診」の目的がいったい何か、ご存じですか。もう一つ問題です。同じ読み方の「検診」という言葉も見たことがありますよね。健診と検診とは、一体どういう関係でしょうか。
改まって尋ねられると、結構言葉に詰まるはず。では簡単に説明していきましょう。
実は健診・検診には、法律で定められた「法定」のものと、個人の意思に任された「任意」のものとがあります。任意健診には例えば「人間ドック」があります。任意健診の目的は、受けた本人がよく分かっているはずなので、この項では触れません。
残る法定健診は、その根拠となる法律が、受診対象者のライフステージに合わせて表のように随分たくさん用意されています。元締めとも言える「健康増進法」を見ると、その中には左表のような条文があります。
そうなんです。自らの健康維持に努めるのは、実は国民の法的責務で、その責務を果たすための権利として法定健診があるのです。そして条文中の「健康増進事業実施者」が、その費用を負担してくれることになっています。
何となく受けていただけの健診が、大事な権利だったことに気づいて驚いたのではないでしょうか。
同時に疑問も出てくると思います。健康であることによって最も利益を受けるのは本人なのだから、健康維持は本人が気をつければ済む話。そんなことを法律で定めるのはお節介でないか。
ごもっともです。この問題については、次項で考えましょう。
自営業の方や主婦の方などは「健診を受けなさい」とあまり言われないと思いますが、それは「労働安全衛生法」が適用されないからなのです。しかし40歳になると「老人保健法」の対象になるので、自治体などから案内が来るようになります。ちなみに08年4月からは、適用される法律が「高齢者医療確保法」に替わります(次頁コラム参照)。
そうそう、「健診」と「検診」の違いをまだ説明していませんでしたね。
「この病気でないかチェックしよう」と特定の病気に狙いを定めて行うのが「検診」で、健康かどうか概観するのが「健診」です。狭く深いのか、広く浅いのか、ということですね。