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絵で見て分かる生活習慣病① 生活習慣病とホメオスタシス

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空腹時 体の中では......
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 空腹時には、蓄えたエネルギー源を切り崩して、生命活動が継続されていきます。組織によって使えるエネルギー源が微妙に異なります(右図とコラム参照)。

 さて、蓄えたものを使い切る前に、次の栄養が入ってきて溜まるというのが、現代の食生活です。これが、肥満や生活習慣病につながっていきます。

 一方、蓄えが枯渇してもなお補給されないのが飢餓状態で、切羽詰まった脳は、筋肉などの組織を壊して自らのエネルギー源とします。過剰なダイエットが体を壊す理由です。
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糖が必須な理由

 栄養素は、ATPといういわば基本通貨に置き換えられることで、エネルギー源として細胞で使えるようになります。

 細胞の中にあるミトコンドリアがTCA回路という効率のよいATP製造装置を備えており、ブドウ糖の他にタンパク質を分解したアミノ酸や脂肪を分解してできる脂肪酸からもATPを作れます。

 このため、多くの細胞はブドウ糖がなくても生きられます。平時はブドウ糖を大量に消費する脳ですら、いざとなれば脂肪酸や一部のアミノ酸から作られるケトン体を使えます。

 ところが赤血球には、ミトコンドリアが存在しないため、解糖系という別のシステムを使って地道にATPを作る必要があり、材料はブドウ糖に限られてしまいます。この辺りは後日改めて詳しくご説明します。


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