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献血の先にある大きな国際貢献

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98-t.2.jpg血液製剤

 血液製剤は、ヒト血漿中の有効成分を順々に分画抽出して造られています(右イメージ図、クリックすると大きくなります)。これを「連産」と呼びます。全成分漏れなく抽出して販売するのが資源の有効活用であり、当然のことながらコストパフォーマンスも最も高くなります。

 しかし、現在ちょっと困ったことになっています。

 先述のように遺伝子組み換えによる製造が主流になった成分もある一方、いまだ遺伝子組み換えでは製造できない成分もあります。後者の必要量に合わせて原料血漿を用意した場合、前者を原料の分だけ造っても国内では売れ残り、しかも血液製剤の輸出は禁じられている(コラム参照)ため、廃棄されることになります。実際には生産量自体を調整して、成分原料を余らせています。勿体ないのと同時に、メーカーにとっても収益の足を引っ張る構造です。

 さて、その原料血漿ですが、日本のメーカーでは、献血によって賄われています。献血した血液は輸血に回るとばっかり思っていた方も多いと思いますが、実は唯一の採血事業者である日本赤十字社が、輸血用と製剤用とに振り分け、それぞれを事業者へ販売しているのです。

 この一連の流れをつなげると、善意の献血の一部成分が使われないまま大量に捨てられているということになります。

輸出貿易管理令  武器に転用できる物資の輸出を制限しています。血液製剤が指定を受けたのは1966年のことです。ベトナム戦争真っ盛りで、売血由来の血漿が東南アジアへ輸出されているとの疑惑が浮上し、戦闘で傷ついた兵士の治療に用いることができる「後方支援物資」ではないかと国会で追及も行われました。そんな時代背景の全く異なる制限が未だに生きている、というのも驚く話です。
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