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病気とは何か

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。


恒常性維持のためのサブシステム

 前項で、現代医療で主に病気として扱われているのは、恒常性維持システムの危機であり、それを招く確率の高い状態であることをご理解いただけたと思います。
 人体の恒常性は、複数の臓器で構成されるシステム(サブシステム)が、さらに複数連携する形(メインシステム)で維持されています。
 現代の多くの医療機関では、このサブシステムや臓器ごとに医師の専門が分かれています。そして、その医師や診療科が何を主たる守備範囲としているのか、名前を見れば大体分かるようになっています。
 このことは、医療界内の人にとっては自明の理でありながら、患者になって初めて医療と接した人にはチンプンカンプンです。そこで、まずは人体のサブシステムをそれぞれ簡単に説明します。なお、それぞれの主な疾病にも触れていますが、がん(腫瘍)は、ほぼ場所を選ばないので今回は触れません。

〔中枢神経〕
 脳や脊髄などです。意識の宿るところであると同時に、人体全体の恒常性維持のコントロールタワーで、呼吸や体温維持など様々な制御を行っています。
 ここに関連する病気としては、脳卒中(07年10月号参照)認知症(06年7月号参照)慢性頭痛(08年5月号参照)、睡眠障害(06年9月号参照)、めまい(09年8月号参照)などがあります。神経内科や脳外科、場合によっては精神科、麻酔科、整形外科などが担当します。

〔循環器〕
 ヒトの細胞では、活動エネルギーを生み出すために、糖・脂肪・タンパク質と酸素とを取り込んで反応させ、老廃物(主にタンパク質のカス)と水と二酸化炭素を放出しています(冒頭の生命の定義の①②を思い出してください)。細胞への物質の出入りは、血液を媒介して行われており、その血液を全身に送り届ける心臓と主な血管からなるサブシステムが循環器です。
 ここに関連する病気としては、虚血性心疾患(08年8月号参照)不整脈(08年3月号参照)、心不全、大動脈瘤、心臓弁障害、動脈硬化などがあります。循環器内科や心臓血管外科が主に担当します。

〔呼吸器〕
 細胞で行われるエネルギー代謝のうち、気体である酸素と二酸化炭素の交換を、人体全体でまとめて外界との間で行っているシステムです。気道と肺からなります。
 ここに関連する病気は、肺炎(08年4月号参照)、COPD(08年11月号参照)、感冒(05年11月号08年1月号09年12月号参照)喘息などがあります。主に呼吸器内科、呼吸器外科が担当します。
 
〔消化器・排泄器〕
 細胞が取り込む物質のうち気体以外のものは、口から摂取した飲食物が、食道→胃→腸という経路を通るうちに消化・吸収され、血液中に入り込んでいきます。消化・吸収の過程では、胆のうや膵臓が酵素やホルモンを分泌します。細胞で使いきれなかった物質は肝臓や脂肪細胞などに蓄えられます。飲食物の残りカスは肛門から大便として排泄され、細胞から出される老廃物は腎臓で濾され尿として、また肝臓から胆汁として排泄されます。
 これらの病気としては、胃腸炎(06年8月号、07年8月号参照)や胃腸潰瘍(同)、肝炎(07年5月号参照)、肝硬変(09年1月号参照)、腎障害・腎不全(07年5月号、09年9月号参照)、排泄障害(09年1月号参照)、痔(09年3月号参照)などがあります。消化器内科、消化器外科と腎臓内科、泌尿器科などが担当しますが、非常に広範なので、さらに内部がいくつかに分かれている医療機関も少なくありません。

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