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「冬季うつ」で冬太り? でもカロリーゼロ飲料はやめて!

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冬になると気分が落ち込む 女性に多い『冬季うつ』」という記事を読みました。冬になって昼間の時間が減少するのに伴い、気分が落ち込む「冬季うつ」では、動物が冬眠するかのごとく「社会的ひきこもり」になり、そのせいで過食してしまい、冬太りを招く、というのです。たしかに分からなくもない...。でも、太るのを気にして人工甘味料ばかり摂っていると、かえって本末転倒な結果を招いてしまうかもしれません!

堀米香奈子 ロハス・メディカル専任編集委員

記事によると、冬季うつは

うつ病の一種で、女性に多く、患者数は男性の1.5倍いる。冬季の気分の落ち込みに加え、「何事もおっくうで仕事がはかどらない」「人に会うのが面倒」といった「社会的引きこもり」症状が表れるのが特徴だ。また、うつ病では通常、食欲が低下するが、冬季うつでは食欲が高まる。特に炭水化物を食べたがり、結果として体重が増える。

とのこと。1000人調べたところ2%の人に見られたそうです。

冬太り、単に年末年始の暴飲暴食や運動不足が原因ではないかも、ということですね。

それにしても「特に炭水化物を食べたが」るとは......。でも、さほど不思議ではありません。炭水化物、つまり糖質を摂ると、血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。インスリンは、セロトニンの分泌を増加させるのです。うつ病の人の脳内では、セロトニンが少なくなっていると考えられるそうですから、体がセロトニンを増やそうとして、インスリン値を上げる炭水化物を欲するのかもしれません。

でも、炭水化物ばかり食べていれば、カロリー過多となってやはり太ってしまいます。(ちなみに、単純に糖が脂に変わるのではない、ということは以前も書きました⇒こちら)

じゃあ、せめて甘い飲み物を飲みたいときは、人工甘味料を使ったカロリーゼロにしよう、と思った方、それは早計というものです。

動物実験で、アスパルテーム、サッカリン、スクラロースなどの人工甘味料を摂取した後、インスリン分泌が上昇することを報告しました。カロリーはなくとも、体は、カロリーのあるものと同様の反応をするということです。  血糖上昇がないのにインスリンが分泌されると、一時的に低血糖となります。低血糖は生命の危機ですから、体はすぐ食欲を増進させます。人工甘味料を摂取するほど、空腹感は増します。  さらに人工甘味料を摂取し続けると、騙されまいとする体の機構が働いてインスリンの分泌が徐々に悪くなり、しまいには本物の糖を摂取してもインスリンが分泌されなくなる可能性があります。これは糖尿病と同じ状態です。
(「ダイエット飲料 肥満や糖尿病の原因」 ロハス・メディカル 2012年10月号)


生物や人類の歴史の中で、急に登場した人工甘味料に、まだ体や脳はついていけていません。体も脳も混乱し、期待とは真逆の結果を招いてしまうのです。冬季うつが冬太りの原因だとしたら、砂糖など自然な糖質を摂り過ぎない程度に上手に摂っていく方が、むしろ賢明と言えそうです。


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