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食事とサプリの基礎知識

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

ふだんの食事を改善してから、サプリ上手を目指しましょう。

 栄養素不足のことばかり説明してきました。健康をプラスできるサプリメントがあるはずだ、コエンザイムQ10はどうした、αリポ酸はどうだ、コラーゲンは、コンドロイチンは、などと気になっているかもしれません。
 こういった健康上乗せ効果を期待して使われるサプリメントは大きく3つに分けられます。①抗酸化力を発揮するもの②体の材料③ホルモン類似のもの、です。
 老化現象の中には、遺伝子や細胞が酸化されることで起きるもののあることが分かってきました。酸化されるとは、分かりやすくいえば酸素によって「錆びる」ことです。人間は酸素を吸わないと死んでしまいますので、酸化は宿命ともいえます。
 ただ、酸化は全く防げないものでもありません。例えば自転車なら錆び止めをするかしないかで、随分外見が変わってきますね。抗酸化物質とは、平たくいえば人間の錆び止めのこと。一時話題になった赤ワインのポリフェノールとか緑茶カテキンなども抗酸化物質です。体内でも抗酸化酵素が合成されますが、年齢と共に量が減るようです。
 この不足気味の抗酸化物質をサプリメントで補充し、健康を期待するというのは一理あります。
 ただし、自転車を雨の中に置いたりすると錆びやすくなります。人の場合も、喫煙したり、紫外線を浴びたり、睡眠不足になったり、ということで錆びやすくなるようです。サプリメントを取ったから不摂生しても構わないというものではないので、ご注意ください。また食品の中にも抗酸化力の高いものはあります。
 体の材料を入れてあげる場合、取っただけでは意味がないと思われます。先ほども説明したように、めざす場所へ到達させて、働かせたり細胞に取り込ませたりする必要があるからです。体にその命令を出させる刺激は、例えば運動であり、例えば睡眠です。そして、足りないのは栄養素ではなく、刺激の方だったりします。
 ホルモンは命令そのものですが、がん促進などの副作用が出ることも多いので、外から入れるのは慎重にした方が無難です。
 結局、健康上乗せ系のサプリメントといっても、食事との兼ね合いで使うべきかどうかが決まります。サプリに投資する分、食事に手を抜く考え方もあるでしょうが、よく考えてみるともったいないことです。
 だって食事は、自然が与えてくれた本能、生きる喜びなのですから--。

栄養表示を有効活用しましょう! 4-2.3.JPG 食品の中には、原材料を示す食品表示の他に栄養表示(右例)がされているものがあります。商品のセールスポイントとなる栄養素の他に、必ず①エネルギー②たんぱく質③脂質④炭水化物⑤ナトリウム、の量がこの順序で書かれています。自分の取りたい成分と他の成分とのバランスをチェックするのに便利なので、有効に活用してください。
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