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介護保険で生活支援することの難しさ
来年度の医療・介護のダブル改定を控えて介護費のニュースが目に付くようになってきた。
「介護費膨張 3つの温床 25年度に20兆円 ムダの解消急務」
記事の中では介護保険の「生活援助」について、自己負担額が少ないために本来の目的から逸脱して「家政婦代わり」に使われている例などが上げられている。
ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵
高齢者ケアでは、どうしても生活支援と介護の間に存在する支援が多くなる。
体が動きにくくなる、目が見えにくくなる、など身体機能が落ちくてることにより、日常生活の中でこれまでできていたことが少しずつできなくなってくる。
定期的に支援が必要なものなら介護保険で受けられるにしても、「今この時だけ手がほしい」というものも多いので、難しい。
筆者の実家の両親を例にすると
・冬の時期、灯油を運んでほしい
・新しい電化製品(加湿器、リモコン式電灯、風呂場の暖房等)があれば便利だけど、買っても取り付け方、操作が分からない。教えてもらったとしても一度では覚えきれない。
・庭の草刈り
・害虫の駆除、忌避の工夫
・郵便物・書類整理
などなど。
これらは日常生活の中では必要なことだけど、「保険」では賄いきれないものだと思う。
とはいえ、この辺りに助けがなければ生活の質が落ちて、結果的に介護に近づくことも起こり得る。
生活に対する支援では「タテ割の福祉から脱却 有償ワンストップ相談を」(ロハス・メディカル2015年2月号)の考え方が本当に素晴らしいと思うし、こういうサービスを日常的に受けられたらもっと生活が楽になるだろうと思う。