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食べ過ぎ なぜ悪い?

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。

54-1-1.JPG 「暴飲暴食が体によくない」とはよく言われること。必要な栄養素が不足しているならまだしも、摂りすぎはどうしていけないのでしょう。

監修/小田原雅人・東京医科大教授
   小原まみ子・亀田総合病院腎臓高血圧内科部長

 先月号から始まった病気の「リスク因子」に関する話、今回は、誰しも可能性のある「食べすぎ」について考えたいと思います。
 私たちの体は普段、飲んだり食べたりする一方、エネルギーを消費・放出したり排泄したりと、物質を絶えず体に出入りさせながら、ほぼ一定の状態を維持しています。これが健康な状態。ところが食べ物を過剰に摂取した結果、このバランスが崩れてしまう事態が往々にして生じます。すなわち病気や疾患になる確率が高まってしまう、というわけです。
 では食べすぎると具体的に何が問題となるのか、ざっと挙げていってみましょう。
 最初に思いつくのが、いわゆるカロリーオーバーです。食べ物の3大栄養素といえば、ご飯などの主食に含まれる炭水化物、肉や魚のタンパク質、そしてさまざまな脂質(あぶら)ですが、いずれにも体を動かす元となるエネルギーが含まれています。摂取したエネルギー(カロリーはその単位)が余った場合、体はこれを体脂肪に変えて溜めておこうとします。これの繰り返されたのが、皆さんお分かりのように肥満です。ただし、肥満と一口に言っても、タイプが大きく2つに分かれます。簡単に言えば、下半身や二の腕など手でtまめる部分の皮下脂肪と、内臓の周りにつく内臓脂肪型。
 内臓脂肪型の方が、より深刻な疾病リスクにつながります。問題となる疾病は主に「メタボリック症候群」(06年12月号参照)の各要素である糖尿病(正しくは耐糖能異常または予備群を含む糖尿病、06年1月号参照)、高血圧(05年12月号参照)、脂質異常症(07年7月号参照)。これらが複数重なるほど、動脈硬化のリスクが上昇し、ひいては命にかかわる疾病へつながるのです。ちなみに、尿酸という血中成分が高濃度になって起こる痛風(高尿酸血症)も以前は原因食材を避ける指導が主流でしたが、最近はむしろ「内臓脂肪が発症を誘引している」とも言われます。
 さて、食べすぎで問題となるのは、もちろんエネルギーだけではありません。例えば脂肪にも種類があり、摂り方次第ではもっとダイレクトに動脈硬化性の疾患リスクを高めることになります。主に血中の悪玉コレステロール(LDL-C)値を上昇させてしまうためです。また海に囲まれた日本では、食事も是班的に塩分過多になりがち。濃い味付けが特別好きでなくても、食べる量が多ければ、自然に多くの食塩を摂ってしまい、それが疾病リスクを高めます。
 あるいは、偏った食品を大量に食べれば、当然、特定成分の摂取過剰が生じえます。不足が心配されるビタミンやミネラルでさえ、過剰であれば弊害が出ることもあります。
 その他、食べるという行為そのものから、量が増えればそれだけ消化器官への負担が増して、胃腸障害等を引き起こすこともご想像いただけるでしょう。また、消化・代謝により多くの酸素が使われ、それと同時に体に有害な活性酸素も多く発生することになると考えられています。

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