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揚げ物は要注意!前立腺がんの予防

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※1...観察対象集団のある観察期間において、ある疾病の発症頻度を表す指標の一つ。(期間中に新たに発生した症例数)÷(疾患の危険性にさらされる集団の人数)で求められるが、ある特定の疾患の罹患率は極めて小さいため、一般の行政統計等では1000人または10万人当たりの数値で表すことが多い(その場合は上の式×1000もしくは×10万)。

※2...主として前立腺から精液中に分泌されるタンパク質の一種で、射精後の精液の液状化に関係し、受精に欠かせないものとされる。血中にも流れ出ていて加齢にともなって増えるが、前立腺に異常があると血液中に大量に放出されて濃度が高くなる。他の臓器の異常では数値は変わらず、前立腺の異常にのみ反応することから、前立腺に特異的な抗原と言われる。前立腺がんでも数値に反応が出やすいことから、前立腺がんの腫瘍マーカー(※3)として使われている。前立腺がんは初期では自覚症状がほとんどなく、症状が出た頃にはかなり進行していて根治が難しいが、血液を調べるPSA検査の普及で、早期に発見することができるようになった。

※3...がんの進行とともに体液中(主として血液中)に増加し、がんの種類ごとに特徴的かつ測定可能な物質を、がんの存在、進行、勢いを知る指標としたもの。ただし現状では、腫瘍マーカーが陽性でも、特定のがんの存在を立証できるわけではなく、陰性でもがんの存在の否定はできない。従って、治療の経過観察などに有用。

※4...。脂肪酸のグリセリンエステル。水に溶けず、アルコールなどに溶ける。常温で液体のものを油(あぶら)、固体のものを脂(あぶら)・脂肪という。

※5...インスリン様成長因子(IGF-1)は細胞増殖を促進する因子で、インスリンに非常によく似た構造の物質。主に肝臓で成長ホルモンによる刺激の結果として分泌される。インスリンと同じような効果のほか、細胞DNA合成を調節し、細胞分裂を誘発したり、細胞死に関わったりする。正常細胞だけではなく乳がん・大腸がん・肺がんなどでもその関与が指摘されており、前立腺がんのリスク増大にも関わっているとされる。

※6...前立腺がんを組織の状況と浸潤の状況からⅠ~ⅴの5段階で表し、最も多くの面積を占める組織像とその次の組織像をそれぞれスコアで表して合計したもの。もっともおとなしいものは、1+1=2 になり、もっとも悪性のものは、5+5=10 になる。点数が大きいほど悪性度が高いことになり、一般的に6以下はまずまずおとなしいがん、8 以上は、かなり悪性のがんとされている。

※7...病気の原因、発生機序の解明や病気の診断を確定するのを目的とする、医学の一分野。細胞、組織、臓器の標本を、肉眼や顕微鏡などを用いて検査し、それらが病気に侵されたときにどういった変化を示すかについて研究する学問。

※8...がんとしての性質やたちの悪さ。増殖・転移・再発しやすさの程度。悪性度の評価方法の一つとして、グレード分類(組織学的異型度=正常からのへだたりの程度)があり、グレード1、2、3と数が多いほど悪性度が高いことを示したりもする。

※9...ある臓器にできたがんが、その臓器の外に出て接している臓器に入り込んでさらに増殖していく(浸潤)段階にあるがんを、「局所進展(進行)がん」と呼び、TNM分類では、T3かT4の段階。この段階のがんは一部にとどまっていないため、手術や放射線によって完治を目指すことは難しくなる。前立腺がんでは、すぐそばにある精嚢に浸潤することが多いため、早期がんで手術を行う場合は前立腺と一緒に精嚢も全摘出される。前立腺がんはまた直腸や膀胱への浸潤も多く見られるが、このような周りの臓器への転移はCTやMRIなどの画像検査によって確認される。

※10...炎症のうち、進行が緩やかに持続するもの。数年から数カ月続く。炎症症状や血管の充血があり、原因となる刺激が除去されると成長が止まる。細胞の増殖と組織の線維化を特徴とし、修復・機能障害を生じる。経験的に、がんと慢性炎症との間には関連性があることが知られてきており、これまでは主に疫学調査や病理学的側面から研究されてきたが、最近になって分子レベルでの解明が進んでいる。

※11...生体の酸化反応から生じた活性酸素による障害作用と、生体システムが直接活性酸素を解毒したり生じた障害を修復する抗酸化反応との間でバランスが崩れ、前者に傾いた、生体にとって好ましくない状態。すなわち生体組織の通常の酸化還元状態が乱されると、過酸化物やフリーラジカルが産生され、タンパク質、脂質、DNA等が障害されることで、さまざまな細胞内器官が障害を受ける。ヒトの場合、酸化ストレスは様々な疾患を引き起こす。

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