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この症状 ひょっとして病気?

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(番外編)このページの記事は、ロハス・メディカルブログ2009年5月12日付掲載の『皮膚のかゆみ 発疹がある場合-①皮膚症状のいろいろ』(筆者・堀米香奈子専任編集委員)です。久住英二医師の監修は受けておりません。
皮膚のかゆみ 発疹がある場合-①皮膚症状のいろいろ
 皮膚がかゆいとき、まずはかきむしってしまう前に、患部をよく眺めてみてください。発疹があるかどうかは、診断の上でも大事なポイントです。

 そもそも発疹とは、体の表面にあらわれた目で見える変化の総称。ですから、ひとくちに発疹といっても、実に様々な種類があります。症状を理解するために、今回は発疹の具体的な例を確認しておくことにしましょう。

 皮膚症状の代表的なものを見ていきます。

●斑(はん)
 皮膚の表面は平らで、盛り上がってはいない。特定の狭い範囲に限られる。血管拡張や充血が表面の皮膚の下でおきて赤くなった「紅斑」、血管炎や血管が詰まったりもろくなったりしたために赤血球が皮膚の内部に漏れ出た「紫斑」、色素が抜けたり血管が収縮するなどして皮膚が白くなった「白斑」などがある。

●丘疹(きゅうしん)
 直径1cm以下の皮膚のふくらみ。ノミ・ダニに食われたり、蚊に刺されたところが膨らんでいる感じがコレ。

●結節(けっせつ)・腫瑠(しゅりゅう)
 直径1~3cmのふくらみで、ある程度のかたさがあるのが結節。発疹の分類の一つ。丘疹より根が深く、炎症を起こした細胞や、腫瘍細胞、代謝によってできた物質などの蓄積によりできる。3cm以上だと腫瑠と呼ばれる。

●水庖(すいほう)
 いわゆる水ぶくれのこと。やけどや湿疹、ヘルペス感染症、水疱症の症状として表れるのが代表例。表皮の下や中に透明な液体がたまって、半球状に膨らんだ状態となる。中の水分は血清やフィブリン、細胞成分などを含む体の組織液であり、純粋な水ではない。

●膿庖(のうほう)
 膿がたまって皮膚が盛り上がった状態。黄色味を帯びる。通常、細菌感染により発症する。ただし、掌蹠膿疱症や膿疱性乾癬など、細菌以外の原因で発生する場合もある。

●膨疹(ぼうしん)
 皮膚が、扁平な状態で、やや盛り上がった状態になり、薄いピンク色になる。境界がはっきりしていて、多くはかゆみをともないつながっていくことも。24時間以内に消失する。

●びらん
 皮膚や粘膜の表面の細胞が剥がれてしまい、ただれて、じくじくとしたもの。 水庖や膿庖が潰れて赤い皮膚が露出した部分もこれに含む。 潰瘍にならないうちは、完全に治癒が可能。

●潰瘍(かいよう)
 何らかの原因で、皮膚に穴があいてしまった状態(一定の深さまで皮膚が欠損した状態)。治療後にもあとが残ってしまう。

《参考サイト》
なるほど病気ガイド 皮膚症状のいろいろ ≪アステラス製薬≫
分かりやすい図解が載っています。

 ちなみに「じんましん」「しっしん」をよく聞くかと思います。これらは上記のような症状というよりは、それぞれ、そうした一定の症状を示す病気の総称です。どんなものか、確認しておきましょう。

●蕁麻疹(じんましん)
 皮膚の一部に、蚊にさされたくらいの紅い膨らみ(膨疹)ができて、皮膚の灼熱感・かゆみを伴う。ただし、数十分から数時間で消えるのが普通(その他の発疹は皮膚の変化が短時間では消えず、膿を持ったり、崩れたりして、治癒するのに時間がかかるもの)。短時間のうちにたくさんの膨疹が全身に出る場合もある。いずれにしても、膨疹が現れたり、消えたりを繰り返す。 また、気道に浮腫(むくみ)を生じることがあり、この場合、呼吸困難に陥って死に至ることも。

 原因は、食べ物(特によく知られているのが、サバやアジなどの青魚やそばアレルギーによるもの)、食品添加物、抗生物質などの薬剤、植物、虫、感染症、物理的刺激、運動・発汗などさまざま。

●湿疹(しっしん)

 特徴は、小水疱、小丘疹、小膿疱、痂皮(かさぶた)など、いろいろな発疹が同じ場所に混ざって現れる。さらにかゆみを伴う。最初に現れるかゆみを伴った紅いブツブツ(小水疱)は、症状が進むと大きな水疱になり、やがて破れ、皮膚の表面がジュクジュクしてきます(びらん)。この症状を繰り返すうちに皮膚は厚く、かゆみは強くなっていく。かゆみを我慢できずに掻いてしまうと、さらに症状は悪化する。蕁麻疹と異なり、少なくとも数日から1週間以上、強まりながら症状が続く。

 原因は、金属(指輪、ネックレス、イヤリング、ピアス、腕時計などに含まれるニッケルやコバルトが代表例)などの刺激物の接触による場合、衣類や寝具で皮膚の表面がこすれたりする場合、内服薬などによる体の内側から起こる場合などのさまざま。ウルシやギンナンなどの植物、手袋や下着に使われているゴム類、洗剤に含まれる界面活性剤、化粧品に含まれる化学物質も原因となる。 アトピー性皮膚炎で皮膚に出るのも湿疹。

《参考サイト》
じんましんにもいろいろあります ≪梅田皮膚科コラム≫
言葉が難しくなく、読み物的に蕁麻疹のことがわかります。

皮膚炎・湿疹 ≪メルクマニュアル医学百科 万有製薬≫

次頁へ続きます。

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