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認知症を知る7 介護保険を活かす
※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。
では、介護保険でどのようなサービスが提供されるのか、本人がどこでサービスを受けるかで分けて、主なものを見ていきます。
ただし、いずれのサービスについても、介護保険の利く範囲と利かない範囲がありますので、事前によく確かめるようにしてください。
①自宅で
訪問介護
訪問介護員(ヘルパー)が自宅を訪問し、日常生活の中で不自由と感じることを支援します。
訪問看護
看護師が自宅を訪問し、健康の維持・回復を支援します。
訪問リハビリテーション
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが訪れ、体の機能の維持・回復を支援します。
配食サービス
事業者が定期的に訪れ、栄養バランスの取れた食事を調理し提供します。
訪問入浴
看護師や介護員が入浴の設備や簡易浴槽を積んだ車で自宅を訪問します。自宅の浴槽を使うことが難しい人の入浴を支援します。
居宅療養管理指導
医師、歯科医師、歯科衛生士、薬剤師、管理栄養士などが訪れ、暮らしの状況に合わせたアドバイスを行います。
福祉用具レンタル
ケアプランにおいて必要とされる福祉用具をレンタルできます。サービス事業者や品目によって料金は異なります。
福祉用具購入
直接肌に触れるなどの衛生的な理由で、レンタルに好ましくない福祉用具を購入する際、同一年度内10万円を上限として購入費の9割が介護保険から支給されます。
住宅改修(リフォーム)
ケアプランにおいて必要とされる住宅改修をする場合、上限20万円までの改修費のうち、9割が支給されます。
②通う
通所介護(デイサービス)
入浴や食事、健康チェック、趣味活動などを通じて、日常生活を支援します。
通所リハビリ(デイケア)
身体の機能の維持・回復を支援します。
③泊まる・暮らす
短期入所生活介護(ショートステイ)
短期間の生活・宿泊で、食事や入浴など日常生活を支援します。
短期入所療養介護(ショートステイ)
短期間の生活・宿泊で、食事や入浴など日常生活を、医療面も含めて支援します。
老人保健施設
自宅へ戻ることを前提に入所し、医療も含めて一時的に日常生活を支援します。
特別養護老人ホーム
自宅での生活が難しい人のため、暮らしの場として生活を支援します。
介護療養型医療施設
病状は安定したけれど長期間の療養が必要な人のために医療、ケア、身体の機能の維持・回復などを支援します。ただし、厚労省は2018年3月末に介護保険の対象から外す方針です。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
認知症の人がスタッフの支援を得ながら、少人数で共同生活を送る場です。
特定施設入居者生活介護
条件を満たした有料老人ホームやケアハウスなどでは、その職員が介護サービスを提供してくれます。
④混合型
小規模多機能型居宅介護
②を中心に、①や③を組み合わせ日常生活を支援します。
さあ、いかがだったでしょう。認知症の家族を介護する中で、「この部分を肩代わりしてもらえたら」と思うことが、これらのサービスの中にないでしょうか? すぐ使うか使わないかは別にして、イザという時のため早めに準備しておくことをお薦めします。