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医療の使い過ぎを言うなら、薬の飲み過ぎも言わないと

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 『医療を必要以上に利用していると思う52.5% 日医総研調査』という記事が日経新聞に出ていました。 なかなか興味深い結果だなあと思って、元資料を眺めてみました。7月11日付のペーパーだったようです。

 2002年から毎回1000人以上の方々に面談聴き取りを試み続けていて、今回が6回目とのことで、朝日新聞社の駆け出し時代に選挙情勢調査で苦労した身からすると、大変に価値の高い取り組みでないかと感心しました。

ロハス・メディカル編集発行人 川口恭

 ただ、過去と比較して人々の考え方はどう変わったのか知りたいと思ったのですが、記事に取り上げられた「国民は医療を必要以上に利用していると思うか」の設問は今回新たに加わったものだそうです。

 また、 医療の適正利用のために重要だと思うこと(複数回答)の設問と回答率は以下の通りだそうで、なぜ不適正医療の代表格とも言えるポリファーマシー(ロハス・メディカル2015年12月号より)について尋ねなかったんだろうと疑問にも思いました。
日医総研ペーパー.png
(日医総研ワーキングペーパー『第6回 日本の医療に関する意識調査』より)

 まあ、日医総研は開業医を主な構成員とする日本医師会の組織内シンクタンクですから、得られた結果を単純に鵜呑みにするのではなく、設問の作り方に何か政策誘導的意図が隠れてないか考える必要もあるのでしょう。

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