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脂肪を鍛えて、太りにくい体質になる!
※1・・・全身の脂肪組織の主成分。組織で代謝分解されてエネルギー源となる。食物に由来するものと、体内で合成されるものとがある。食事として摂取される脂肪のほとんどが中性脂肪で、小腸から吸収され、リンパ管を通って血中に分泌され、血中ではタンパク質と結合した状態で存在する。一方、肝臓でも合成される。血清中性脂肪の量は、食事からの摂取量、肝臓での合成と分泌、末梢組織での代謝のバランスによって左右されるが、中性脂肪が高値になると動脈硬化・膵臓炎等になり、肝臓に中性脂肪が過剰に沈着すると脂肪肝になる。
※2・・・脂肪細胞によって作り出されるホルモンの一種で、食欲と代謝の調整のために脳に満腹信号を伝える(大まかな体脂肪の量を脳へ伝える)。交感神経の働きを活性化させてエネルギー消費増大をもたらし、肥満の抑制や体重増加の制御の役割を果たす。
※3・・・概日リズム(ほぼ24時間サイクルの体内時計)をつかさどる遺伝子群。時計遺伝子の転写・翻訳・翻訳後修飾などからなるフィードバック機構によって、約24時間周期の振動が生み出されていることが明らかになって来ている。昼に活性化する時計遺伝子と夜に活性化する時計遺伝子があり、両者あいまって24時間周期を制御している。Bmal1は、夜の間に活性化することが分かっている。
※4・・・ほとんど全ての真核生物の細胞に含まれる細胞小器官で、主な機能は電子伝達系によるATPの産生(ATPは、エネルギーの保存と利用に関与する物質で、すべての真核生物がこれを直接し、「生体のエネルギー通貨」とも言われる)。細胞のさまざまな活動に必要なエネルギーのほとんどはミトコンドリアからATPの形で供給される。
※5・・・褐色脂肪のミトコンドリア特異的にするタンパク質の一種で、交感神経活動が高まることにより活性化し、エネルギー物質を熱に変換するために働く。寒冷時の体温調節に必須の熱産生分子とも言える。熱産生の基質は主に脂肪酸であるため,脂肪エネルギー消費分子としての役割も想定されている。
※6・・・運動によって増加し、脂肪を燃焼させる役割を持っているホルモン。白色脂肪細胞を褐色脂肪細胞に変える遺伝子を活性化させる働きがあると考えられている。また、肥満を患い糖尿病にかかりそうなマウスにイリシンを注入したところ、10日後には血中の糖分とインスリンの量が改善し、体重も僅かながら減少することが観察されている。
※7・・・血糖値を正常に保つための、グルコース(ブドウ糖)の処理能力。グルコースは小腸から吸収され、体内で主要なエネルギー源として利用されるが、高濃度のグルコースは生体に有害であるため、インスリンなどにより血糖値は常に一定範囲に保たれる。体内のインスリンが十分に機能しないと血糖のコントロールができなくなり、様々な症状が現れる。
※8・・・ブドウ糖と結びついたインスリンを受け取るインスリン受容体の働きの程度。実は、インスリンの分泌や働きだけが良くても、うまく細胞にブドウ糖を取り込んで血糖値を下げることはできず、血液の中のブドウ糖と結合したインスリンを受け取る「インスリン受容体」の働きもしっかりしている必要がある。言いかえれば、インスリン受容体の働きが十分でないと、細胞へのブドウ糖の吸収がうまくいかず、血糖値が下がらない。こうした状態を、「インスリン感受性が低い」(「インスリン抵抗性が高い」)と呼ぶ。
※9・・・体や内臓の感覚の動き(興奮)を脳などの中枢神経に伝える神経の総称。
※10・・・、間脳に位置し、自律機能の調節を行う総合中枢。交感神経・副交感神経機能と内分泌機能を全体として総合的に調節しており、体温調節中枢、下垂体ホルモンの調節中枢、浸透圧受容器などがある。また、摂食行動や飲水行動、性行動、睡眠などの本能行動の中枢、および怒りや不安などの情動行動の中枢でもある。
※11・・・激しい感情や強い肉体作業などで人体がストレスを感じたときに、交感神経の情報伝達物質として放出されたり、副腎髄質からホルモンとして放出される物質。ノルアドレナリンが交感神経の情報伝達物質として放出されると、交感神経の活動が高まり、結果、血圧が上昇したり心拍数が上がったりして、体を活動に適した状態にする。副腎髄質ホルモンとして放出されると、主に、血圧上昇と基礎代謝率の増加をもたらす。ノルアドレナリンの働きが不均衡になると神経症やパニック障害、うつ病などを引き起こすとされる。