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何を食べればいいの? ~その6~
※1・・・アメリカ合衆国での食品の区分の一つであるダイエタリー・サプリメント (dietary supplement) の訳語で、不足しがちなビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養補給を補助することや、ハーブなどの成分による薬効の発揮が目的である食品。栄養補助食品(えいようほじょしょくひん)、健康補助食品(けんこうほじょしょくひん)とも呼ばれる。
※2・・・玄米、全粒小麦、雑穀など、未精製の穀物のこと。精製の過程で失われるビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素を豊富に含む。白米、砂糖、小麦粉など、精製された炭水化物は血糖値を急激に上げるが、全粒穀物は食物繊維を含むため、血糖値の上昇は緩やかで、急激なインスリンの分泌が抑えられ、満腹感が持続する。さらに、総コレステロール、悪玉(LDL)コレステロール、中性脂肪などを下げる働きもある。全粒穀物の摂取によって、心臓病、2型糖尿病、肥満や大腸がんのリスクを減らすことが報告されている。
※3・・・生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、炭水化物・タンパク質・脂質以外の有機化合物の総称。ある物質がビタミンかどうかは、生物種による(例:ビタミンCはヒトにはビタミンだが、多くの生物にはそうではない)が、ヒトのビタミンは13種が認められている。ビタミンは機能で分類され、物質名ではない(例:ビタミンAはレチナール、レチノールなどからなる)。ほとんどの場合、生体内で合成することができないので、主に食料から摂取される。ビタミンが不足すると、疾病が起こったり成長に障害が出たりする(ビタミン欠乏症)。日本では厚生労働省が日本人の食事摂取基準によってビタミンの所要量を定めており、欠乏症をおこさない必要量と、尿中排泄量の飽和値によって所用量を見積っている。
※4・・・コバルトを含むビタミン(ヒドロキソコバラミン、アデノシルコバラミン、メチルコバラミン、シアノコバラミン、スルフィトコバラミン)の総称。抗悪性貧血因子として牛の肝臓中に発見されたビタミンで 、微生物以外では合成されないため、植物性食品にはほとんど含まれず、肉や海洋性食品には多く含まれるが、例外的に海苔には多い 。体内でアミノ酸や脂質などの代謝の補酵素として働き、不足すると悪性貧血や神経障害などが起こることが知られている。
※5・・・ビタミンMやビタミンB9とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種。1941年に乳酸菌の増殖因子としてホウレンソウの葉から発見された。アミノ酸および核酸の代謝に用いられているので、細胞分裂の盛んな箇所において欠乏症が現れやすい。症状は、赤血球障害や悪性貧血、免疫機能減衰、消化管機能異常などが見られる。また、心臓病や大腸ガン、子宮頸ガンのリスクがあるとの報告がある。また、妊娠期に葉酸が欠乏すると、神経管閉鎖障害が起こって重度の場合は死に至るほか、無脳児の発生のリスクが高まる。葉酸を多く含む食品は、レバー、緑黄色野菜、果物など。ただし、調理や長期間保存による酸化によって葉酸は壊れるため、新鮮な生野菜や果物が良い供給源となる。また、大量の飲酒は葉酸の吸収および代謝を妨げる。
※6・・・脂溶性ビタミンの一種で、血中のカルシウム(Ca2+)濃度を高める作用がある。次の3段階で作用:腸からカルシウムの吸収を高め血中濃度を高める、腎臓の働きによりカルシウムの血中から尿への移動を抑制する、骨から血中へカルシウムの放出を高める。ビタミンDが欠乏すると、カルシウム、リン(※7)の吸収が進まないことによる骨のカルシウム沈着障害が発生し、くる病、骨軟化症、骨粗鬆症(※2)が引き起こされることがある。
※7・・・水溶性ビタミンのひとつで、食品中のたんぱく質からエネルギー産生したり、筋肉や血液などがつくられたりする時に働くため、たんぱく質を多くとる人ほどたくさん必要。になります。また、以上のことから皮ふや粘膜の健康維持にも役立っている。広く各種食品に含まれるが、かつお、まぐろなどの魚類、レバー、肉などに多い。また、果実ではバナナに比較的多い。不足すると湿しんなどの皮ふ炎や口内炎、貧血、脳波の異常などがおこる。ビタミンB6は腸内細菌によってもつくられることから、一般的には不足しにくいのですが、抗生剤を長期間飲んでいる人では不足することがある。
※8・・・体の中に3~4g存在して、その約70%が血液中の赤血球をつくっているヘモグロビン(呼吸でとり込んだ酸素と結びつき、酸素を肺から体のすみずみまで運ぶもの)の成分に、約25%は肝臓などに貯蔵されている。食品中の鉄の種類には、肉・魚・レバーなど動物性食品に含まれるヘム鉄と、野菜・海草・大豆など植物性食品に含まれる非ヘム鉄があり、ヘム鉄の方が非ヘム鉄より吸収がよいが、非ヘム鉄はビタミンCや動物性たんぱく質と一緒に摂れば吸収効率をアップできる。 不足すると鉄欠乏性の貧血になるおそれがあるが、鉄剤やサプリメントなどから誤って大量摂取した場合は鉄沈着症などの過剰症がみられる。
※9・・・骨や歯の形成に必要な栄養素で、大人の体には20~28gほど含まれるが、50~60%が骨に含まれていて、不足すると骨から遊離して、神経の興奮を抑えたり、エネルギーをつくる助けや、血圧の維持などの重要な働きに利用される。アーモンドをはじめとする種実類、魚介類、海草類、野菜類、豆類などに多い。長期にわたって摂取量が不足すると、骨粗しょう症、心疾患、糖尿病といった生活習慣病のリスクが高まる可能性が示されている。
※10・・・生体では鉄の次に多い必須微量元素で、体重70 kgのヒトに平均2.3 g含まれる。100種類を超える酵素(免疫機構の補助、創傷治癒、精子形成、味覚感知、胎発生、小児の成長など役割も様々)の活性に関り、主に酵素の構造形成や維持に必須。 人体に入る亜鉛はすべて食品に由来する。必須ミネラル16種の一つだが、大量の高濃度の亜鉛は人体に有害。皮膚を刺激し、蒸気を吸入すると呼吸器に障害を起こし、全身、特に手足の痙攣を引き起こす。
※11・・・データの偏りを軽減するため、被験者を無作為(ランダム)に「処置グループ」と「比較対照グループ」(プラセボ群など)に割り付けて実施・評価を行う試験。