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短い診察でも長い検査でも、納得して帰るために患者ができること

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誤診は、される方の患者だって、する方の医師だって、避けたいに決まっています。「医師が正しい診断に行き着く三つのポイント」というネット記事を読みました。なるほどな、と思うと同時に、患者側にもできることがあると再認識しました。

堀米香奈子 ロハス・メディカル専任編集委員

記事によれば、医師の判断は「直観」(システム1)と「理性」(システム2)に基づきます。システム1は医師の知識と経験に大きく依存し、システム2は診察や検査の結果の網羅的検証で、両者は組み合わされることも多くあります。

そして、

理性に基づいたシステム2による検証を繰り返していくことが、システム1を伸ばすことにつながるのです。というのはシステム2による検証の中で、パターン(システム1)が蓄積されていくためです。その過程でより一層の成長を手に入れる秘訣としては
・自身や他者の失敗体験や成功体験を記録し振り返る。
・事後に教科書や文献などにあたり、現場での判断を掘り下げる。
・上記の振り返りや文献検索の経験を、教訓として次に生かす。

とのこと。

この過程を繰り返してシステム1を伸ばしてきた医師が‟一流‟、直観で診断を的中させちゃう人たちなんですね。ただしそう考えると、一流の医師にかかっても、彼らに正しく判断材料を提供できなければ意味がないどころか、かえって誤診につながりかねません。つまり患者がいかに上手に医師に症状や経緯を伝えられるか、ということが、やはりとても大事なんですね。

それと、システム2の精度を上げるために、検査を納得して正しく受けること。システム2を正しく機能させなければ、わざわざ長い時間を取られる意味がありません。

実はロハス・メディカルでも、2005年の創刊第1号で、病院にかかる際に基本中のきほんとなる心得を特集しています。ちょっとだけ小見出しをご紹介すると、「『初診の5分間』を生かしきるための3カ条」「血液検査・尿検査で知りたいこと、分かること。」「分かったふりをしていませんか?」などなど。知りたい方は是非どうぞ!

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