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認知症を知る19 笑顔で介護を にこにこリハ!

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。


笑顔は眼前の相手を幸せな気持ちにする

 私たちの脳には、相手の仕草や表情を自分の心の中にも鏡のように写し取る「ミラーニューロンシステム」という神経の働きがあります。

 この働きによって、笑顔の人を見ると自分の脳の中にも笑顔を作る状態ができて幸せな気持ちになり、怒った顔を見れば不愉快になります。

 そして、それは眼前の相手にとっても全く同じことです。あなたが笑顔を見せれば、相手は幸せな気持ちになり、不機嫌な顔を見せれば不機嫌になります。

 幸せな気分の認知症高齢者と不機嫌な認知症高齢者、どちらのQOLが高いか、どちらが介護しやすいか、言わずもがなですね。

脳が活性化

 前頁で触れた「非言語シグナルの認知能力を高めコミュニケーションの改善につなげる」ことをめざすのが、「にこにこリハ」です。表のような訓練を、マンツーマンで1回あたり約50分、週2回、6週間続けるというプログラムになっています。
99-1.2.jpg
99-1.3.jpg 訓練に用いる様々な刺激によって脳の広い領域が活性化することが確かめられており、リハビリ後に非言語シグナルの認知機能や他者との交流技能の平均得点が統計学上有意に上がりました(グラフ参照)。リハビリなしの観察だけだと点数は下がります。

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