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認知症を知る3 レビー小体型

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※情報は基本的に「ロハス・メディカル」本誌発行時点のものを掲載しております。特に監修者の肩書などは、変わっている可能性があります。


特徴は、幻視、変動、手足のこわばり

 レビー小体型認知症は、40歳前後で発症する例もありますが、多くは65歳以上の高齢者に発症します。
 初期には認知機能の低下はそれほどでもなく、ヒトや小動物など具体的で繰り返す幻視、パーキンソン病に相当する運動障害、日や時間帯によって異なる認知の変動といった特徴の方が目立ちます(診断ガイドラインの下表参照)。ちなみにパーキンソン病に相当する運動障害とは、手足の筋肉のこわばり、動きの鈍さ、小股歩行、無表情などです。
 認知機能がさほど低下しない初期のうちから、幻視や妄想、抑うつなどの行動・心理症状(BPSD)を示すことが多く、記憶が保たれているためにごまかしが利かなかったり、一時しのぎができなかったりするため、本人はもとより介護者のQOLが大いに損なわれます(コラム参照)。
 また、これらの症状が出てくる何年も前から、夜間の睡眠時に悪夢で大声を出したり手足をバタバタさせたりするレム睡眠行動障害が高い頻度でみられます。また、起立性低血圧、めまい、尿失禁、便秘などの自律神経症状もしばしばみられます。
 思い当たることがあったら、早く専門医を受診してください。
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幻視を否定しないで 幻覚を訴えられた場合、家族はつい「何もいない」などと頭ごなしに否定してしまいがちですが、本人には現実に見えているため、傷つきますし信頼関係が損なわれます。否定せず話をよく聴いて「何も悪さしないから大丈夫。悪さをするようなら私が守ってあげるから」などと味方に徹してください。▽こうした介護の方法に関しては、後日まとめて特集します。
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