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低迷する健康サポート薬局

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ロハス・メディカルの連載「薬局の上手な使い方」で、「健康サポート薬局」が取り上げられたことがあった。

ロハス・メディカル2016年9月号「健康サポート薬局知っていますか?」

記事によると、健康サポート薬局の機能は
・医療機関への受診勧奨
・連携機関への紹介
・地域における連携体制のリスト作成
・連携機関に対する紹介文書
・患者に限らず市民を対象として健康相談実施
・市販薬を含むトリアージ機能を持つ
・在宅医療

おまけに、「風邪かな?」と思った時に医療機関に行かずに薬剤師にアドバイスを求めるといった例も挙げられていた。

これを読んだとき、確かに地域にこんな薬局があればいいが、薬局側の負担があまりに大きくて名乗りを上げるところがあるんだろうかと思っていた。特に症状についてのアドバイスは責任問題にも発展しかねないので、敬遠する薬剤師が多いのではないかと感じた。


ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵

先日、都内の健康サポート薬局は49か所で、都内の薬局6604か所の1%にも満たないと報じられていたので、やはりなと思っていたところに、医薬経済の記事『どこへいった「健康サポート薬局」』を読んで納得した。

会員でないと読めないため、簡単に書くと

・2017年9月現在、全国で523軒。全薬局の1%にも満たない。
・処方箋枚数を稼ぎたいと思って門前に出店する薬局。在庫がない状況を避けるために門前に頼る患者。という構造で多くの調剤薬局が成り立っているために、患者の薬剤を一元管理しようという薬局がなかなか出てこない。
・多剤併用(参考:「医者の出す薬は効くのか? 多剤併用の害悪」ロハス・メディカル2015年5月号)をなくし、場合によっては減薬を提案することも考えて「健康サポート薬局」が考え出されたものの、患者のかかっている医療機関の把握や研修を受けた薬剤師の在籍、プライバシー配慮など様々あるハードルが高すぎる。その割に、調剤報酬で評価されるわけでもなく、メリットが少ないために伸び悩んでいる。

といった感じだ。

何しろ、薬局側のメリットというと「健康サポート薬局」という看板を上げられることぐらいしかなく、調剤報酬上の評価がないということが大きいと思う。普通に門前をやっているよりよっぽど儲かる、というぐらいのインセンティブをつけないと難しいと思う。薬局に関する構造改革は一筋縄ではいかないとは思っているが。


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