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在宅看取りは本当に幸せなのか

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前回「アドバンス・ケア・プランニング」に関する記事を書いたが、厚労省の「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」の資料を見ていると、こんな内閣府のデータが載っていた。

最期を迎えたい場所.jpg

ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵

議事録中に

事務局「この調査(これまでの検討会で実施してきた調査)の過程におきましては、患者・家族の方々のみならず医療従事者にもお伺いをいたしますと、特に医療従事者の方々は、人生の最終段階、かつて終末期とか言われておりましたけれども、そういう段階においては、なるべく医療施設というよりは家庭的なところで最期を過ごしたいという御希望の方が多いとか、さまざま国民の意向を把握し、それを施策に反映させてきたところでございます。」

とあるように、厚労省は一時期「在宅祭り」とでも言えそうな勢いで在宅医療を推進していたが、今は落ち着いている。

一方で、在宅医療の現実はどうなのか。

書籍「地域包括ケアの課題と未来」では在宅介護をする家族の経済的負担の大きさをデータをもって主張している。筆者も最初に読んだときは衝撃を受けた内容なので、在宅医療や地域包括ケアに関わる方々、また在宅医療に関心のある一般の方にはぜひご覧いただきたいと思っている。「介護は家族で、の因習が日本の未来を暗くする」(ロハス・メディカル2014年10月号)

この経済的負担が、介護する家族の心身に対する負担を増やすのは言わずもがなだろう。

在宅介護をしている友人の言葉が印象的だ。
「お金があれば在宅医療の大体のことは解決できる。家政婦さんを雇ったり、ちょっとの移動でもタクシーが使えるし、便利な道具も買える。お金で解決できると思えるだけで、何より、気持ちに余裕ができる。それが一番」

ロハス・メディカルの引用ページの最後の文章は深い。

「在宅医療は見目麗しく語られがちです。しかし、私が長年在宅医療や退院支援に関わってきた実感から言わせてもらえば、現在の日本の制度は、家族の負担がとても重いと言わざるを得ません」
かといって、施設介護ならいいのかというと、そうではないと話は続く。

しつこいが、ぜひご覧いただきたい。

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