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結局、妊婦は何を食べたらダメなの?

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2歳の息子のいる筆者ですが、妊娠中は食事の内容に散々頭を悩ませ、様々なインターネット情報に振り回されたものです。あるサイトではOKとされているものが、別のサイトではNOとされ...。「どっちが正しいんだ~!」と言いたくなることもしょっちゅうでした。こんな仕事をしているのだからネットじゃなく本を読めばいいのでは、と言われそうですが、妊娠中は体調不良だったことも多く、どうしてもさっと手に取れるスマホで検索してしまうのでした...(もちろん悩みまくって答えが出ない時は、本で調べる、産婦人科医に質問するなどしましたが)。

改めて妊婦の食事について調べていると、妊婦が食べてはいけないものについて米国の研究結果がありました。

結論から言えば、研究の著者らは、隠れた危険性を有する物質として、缶詰食品(例えば、缶詰の果物、野菜、スープ、ソース)、ある種の魚(マグロ、サーモン)、水道水、甘い食べ物、ファーストフード、カフェインと報告しています。
佐藤佳瑞智博士は、妊娠中に摂取すべきではない食品を説明しました。

1.生もの(肉、魚、卵):食中毒や寄生虫の危険がある。中心温度が65度以上になるように調理。(ほとんどの食中毒細菌は65度以上で死滅するが、ノロウイルスなどの場合75度以上)

2.アルコール・カフェイン飲料

3.発酵食品・カビ系チーズ

4.コールドカット(ハムなどの薄切り加工肉)、デリ食品(惣菜):米国では、調理過程が清潔でなかったり、保存管理が適切でなかったりすることが多い。

5.脂身の多い大型の魚:水銀※1が多く含まれている。


この中で、「マグロ、サーモン」について「ダメなの!?」と気になった方も多いと思います(筆者もです)。

ロハス・メディカル論説委員 熊田梨恵

米国ではもともと魚介類を食べる量・頻度が少ないのと(禁止してもさほど影響がない)、回避できるリスクは徹底的に回避するというリスク管理の考え方の違いがあるのではないでしょうか。米国のリストでは、正直途方に暮れるくらいの多くの魚が禁止・ハイリスク・要注意とされていて、日本から来られた妊婦さんたちは悩むところだと思います。魚食のメリットをより重視しているのが日本だと思います。厚生労働省の注意事項にも、「魚介類は良質なたんぱく質を多く含み、EPA※2、DHA※3等の高度不飽和脂肪酸がその他の食品に比べ一般に多く含まれ、また、微量栄養素の摂取源である等重要な食材です。本注意事項が、魚介類の摂食の減少につながらないよう正確な御理解をお願いします。」と明記され、注意の対象となった魚介類を偏って大量に食べずに、対象外(水銀量の低いor無い)の魚介類を選んで食べることにより、魚食のメリットと水銀量減少の両立が促されています。


佐藤佳瑞智博士は、次のように述べています。「個人的には、日本の注意事項に挙げられている食物連鎖上位の大型魚介類(鯨、イルカ、キンメダイやメバチマグロ、クロマグロなど)、そして米国の「禁止」リストにあがっているものくらいは妊娠中は精神衛生上も食べない方がいいと思っています。一方、その他の低リスクとされる魚介類は制限する必要はないのでは、とも思います。ただし、近海魚などは周囲の環境により水銀量が大きく異なりますから、各国・地域で公表される水銀値には目を配る必要がありますね」

米国の研究なので、日本とは水質や土壌、食品の加工過程など環境の違いはありますが、参考にできると思います。

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